○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。 今日は、内閣委員会、久方ぶりの質問の機会をいただきました。早速質問に移らさせていただきたいと思います。 まずは、冒頭、あえて菅副総理ということで申し上げますが、これまで我々自民党政権時代も菅副総理は本当にすばらしい口舌で、 いろんな形で予算委員会の質問であるだとかまた各種委員会の質問で政権におけるいろんな御批判又は御忠告をいただいたわけでございますけれども、 いざ政権取られて二か月余りがたったわけでございますが、今の率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。 ○国務大臣(菅直人君) 私も国会に出て大分長くなりますが、一貫して、官僚主導の政治からまずは政治主導の政治に変えなきゃいけない、 その上で日本の国の形を変えなければならないと、こう思ってまいりましたので、その第一歩であるいわゆる官僚内閣制を国民の皆さんが選んだ 内閣という意味で国会内閣制に変えるという、その第一歩を踏み出せつつあるのかなと、そういう感想を持っております ○秋元司君 今大臣がおっしゃったように、まさにこれまでの官僚主導政治から政治主導に変えるという、そのことは選挙中マニフェスト等でもさんざん書かれていき、 またそのことを訴えて今回政権交代となったわけでありますから、その初志貫徹していただいて、しっかり政権運営を行っていただきたいなと思いますし、 またそういった観点からも今日は幾つか、何点か質問をさせていただきたいと思いますので、率直にお答えいただきたい、そのようにお願いを申し上げるところであります。 まず、冒頭、我が国の経済状況とまた今後の課題という形で少しテーマを絞らさせていただいて質問させていただきたいと思いますけれども、もう御案内のとおり、 リーマン・ショック前も、実は日本の景気というのは数字上では良かったわけでありますけれども、地域経済を取り巻く環境というのは決してそんなに良くなかったということを 私は認識しております。それがまたリーマン・ショック以降、特に日本の景気の原動力でありました、エンジンでありました輸出が非常にまた厳しくなって、 そのことに伴って日本の経済全体がもうどん底に陥る、これは今現在の御案内のとおりであります。ですからこそ、前政権において、いろいろと御批判いただきましたけれども、 とにかく内需主導、内需に活力をもたらさなくちゃいけないということで、前政権におきまして真水と言われる約十五兆円もの予算、そして百兆規模の事業規模を持って二次補正予算を 我々は立てさせていただきました。本来、これもう少し当時の民主党さんの御協力もいただいて、国会審議時間ももう少しスリムにしていただき、もっと早めにこの二次補正予算の完結と いうのが四月、五月ごろに終われば、もっと早い形で私はこの景気対策の効果が出たんじゃないかなということは今更ながら思うところでございますけれども、これがようやくこの前、 経済担当大臣として月例経済報告も含めた形で記者会見されておりましたが、この七月―九月の期間はようやくこの景気が少し上向きになってきた、消費も少しでありますけれども 上がってきた、そのことを発表されました。これは紛れもないこの二次補正予算というものを、前政権時代に決めたものを打ってきた、ごめんなさい、一次補正予算というものをやって きた結果、今、今日があるというふうに思っているわけでございますが、そんな補正予算を今回政権交代とともに執行停止としてしまった。このことに対する市場への影響、経済への影響を どのように御認識されていますか。 ○国務大臣(菅直人君) せっかくの御質問ですからちょっぴり前の話からしますと、私は、小泉内閣からリーマン・ショックまでの間、経済が比較的良かったという見方がありますけれども、 考えてみますと、外需に依存した経済であって、必ずしも小泉総理が考えられたような、何といいましょうか、規制緩和等が効果を上げた形での経済の状況ではなかった。特に財政の悪化は、 当初小泉総理は、例えば三十兆円という国債の枠を自ら言われましたけれども、結果としてはそれを大きく超える形になって、財政悪化は小泉政権、さらには安倍政権、福田政権、 そして麻生政権と、更にその財政の状況、国債残高は非常に大きなものになったと、こういうふうに見ていることをまず前段で申し上げたいと思います。その上で、リーマン・ショック以降 いろいろと麻生内閣が手当てをされたことは私もよく承知をしております。基本的に当時のことを思い出していただきたいんですが、私たちは一次補正について、そのことについて 中身のことは言いましたよ、いろいろと。しかし、やることがおかしいと言ったことは基本的にはありません。どちらかというと、前の年の二次補正が遅過ぎるんじゃないかということを言って、 それが結果的に一次補正というのが、本予算を組んだ直後に一次補正を作られましたから、通常、珍しいことですよね、四月から二十一年度本予算が始まっているのに、もう一か月もたたない、 あるいは一か月程度で二次補正を組まれましたから。しかも十五兆円という極めて大型の二次補正でした。ですから、私たちはリーマン・ショックに対して財政出動が必要ないと言ったことは ありません。あえて言えば、規模についてもいろいろ議論はありましたけれども、私自身は規模についてもそれほど大き過ぎるから反対だと言ったことはありません。まさに問題は支出の内容、 よくワイズスペンディングという言葉が使われますけれども、中身が適切なのか、それとも中身が不適切なのかということでそのときの審議でも申し上げたつもりであります。 そして、今回の場合に、我が政権ができた後に、その中身について不適切だと、メディア館のようなことが象徴されましたけれども、そういうものについては執行を停止させていくということで 対応させていただきました。その上で、私は、まずこの政権が最初にやった経済対策は、実は経済対策という名はかぶせておりませんが、緊急雇用対策を十月の二十三日に発表いたしました。 これによって、いろいろと補正で組まれたものを含めて、積極的に雇用を生み出すことによって景気にもプラスになる項目を重点を置きました。例えば、介護のような問題は、求人倍率は今でも 一より上なんですね。しかし、残念ながら、そこに仕事をする人がミスマッチでなかなかいない。こういうところに特にてこ入れをすれば、求人、つまりは雇用が生まれると同時にサービスの 生産が生まれます。森林の再生などといった問題はまだ時間が若干掛かりますけれども、新規雇用を生み出すことがある意味では景気の浮上にも当たると、こういうふうに考えておりまして、 私は十月二十三日の緊急雇用対策は景気対策としての側面も持っていると考えておりました。その上で、いよいよ二次補正について検討しなければならないということでありまして、 ある意味では、我が政権になってからも切れ目のない形でこの経済の足下の状況がこれ以上悪化しないように対応をしていると、そういう姿勢で対応しているつもりであります。 ○秋元司君 今いろいろと御説明いただきましたけれども、私が最後にお伺いしたポイントであって、この補正予算の執行停止で、今足下の経済、景気に影響があるかないか、このことについては 触れていただけなかったんですけど、いかがなんですか。 ○国務大臣(菅直人君) 数字の上での計算で私が申し上げましたのは、補正予算約二兆九千億を凍結した中で、今年度に直接響くのが〇・九兆円、それをGDPで割ると〇・二のマイナス効果が あると、これは既に申し上げました。ただ、あえて申し上げますと、それはあくまで凍結をした部分に関することでありまして、例えば雇用拡大、先ほど申し上げたような雇用拡大の効果などにつ いては、時間の短期的、長期的という面もありますけれども、それはプラス効果になるはずですけれども、そのマイナス〇・二というのはあくまで金額、凍結した金額がそうだということでそういう 効果であって、雇用の拡大効果というものは逆に入っておりません。 ○秋元司君 私に今マイナスの効果がなかったのかという話をされたから、あえて数字を、この前の予算委員会で言われたことを言っていただいたんですけれども、私あのときに実は非常に心配な 思いをしたんです、予算委員会で大臣がマイナス〇・二%という話があったときに。というのは、やっぱり経済閣僚である以上、今、足下、今予算を凍結したら経済に悪影響出ますよということを 認めた瞬間に、多分マーケットは、世界のマーケットも含めて、日本に対して果たして投資をしてくれるだろうかということを考えますと、やはり苦しいかもしれませんけれども、責任者の大臣として、 いや、今政権交代したから混乱しているから、今予算を執行停止したのでしばらくはマイナス続きますよなんてことを経済閣僚として私は言うべきじゃないと思うんですよ。 やっぱりこれは、このことによって株価にも当然影響は出ましたし、そしてその瞬間、ある意味損をした人もいる。やっぱり経済閣僚たるもの、数字又は言葉を発するときには本当にこれは注意して いただきたいなと、改めてこれ私は苦言を呈させていただきたいと思います。答弁は結構でございますから。それで、まさに今おっしゃったように、マイナスが出るという話、そして、それに見合う形で 雇用対策をしっかりしていくという話でありますけれども、民間で働いている人は、例えばの話ですけれども、建設業にいた人が急に介護分野にすぐ右から左に職が行けるか、職を転換できるかと。 そう簡単に私はいく話じゃないと思っておりまして、現実問題、別に私は公共投資イコール建設業、土木業、こっちにたくさん予算を配分しろと、そういったことを言っているわけじゃありませんけれ ども、少なくとも今現状回っている経済の中で、将来的に当然不必要になっていく仕事、不必要になっていく事業ありますから、その新しい事業を生み出して、そこにどんどんと雇用を拡大していくと いうのが当然しかるべき措置だと思いますけれども。これまで連続して行っている経済において、当然、政府が決めたんですから、政府が決めたということは、これは国会を通した予算になりますから、 それをいきなりすぱっと止めることが本当に市場に、又はその仕事を、アニメ館だけの話じゃありません、いろんなもろもろの話です、そういったものが止まってしまうということについて、多くの その仕事を期待していた企業ないしそれに伴う従業員の皆さんの不安というのは、私は今覆い隠せないと思っているんです。そういった心理的な状況もまた景気に大きく私は悪影響を与えると思うん ですけれども、その辺の認識はいかがなんですか。 ○国務大臣(菅直人君) 景気というものに対する見方はいろいろありまして、ある人たちにとってはそういう気持ちを持たれたかもしれないし、逆に言えば、そういう無駄なものを削るという現在の 鳩山政権の姿勢が将来に対する逆に安心感を与えたかもしれません。先ほど答弁は要らないと言われましたが、言うべきでないというふうに言われたんですけれども、私も言うべきかどうかちょっと 考えたんです。ただ、別に事務方のせいにして言っているわけじゃなくて、客観的な数字がこうだから〇・二という数字だと言われましたので、逆に言えば、そのことは聞かれた以上は言う方が正確 だろうということで申し上げたわけです。それから、ただ私は、実はこれ、これからの長いいろんな予算編成などで今考えていることなので余り長々と説明は申し上げませんが、例えば麻生内閣の場合は 十五兆円ですが、十五兆円、簡単に十兆円にしますと、十兆円借金をして、十兆円予算を組んで例えば公共事業をしますね。そうすると、五百兆のGDPの十兆だから二%成長だと、こういう計算なんだ そうです。しかし、本当にそういう計算でいいのかという私は実は根底から疑問があるんです。かつて、これもある席で申し上げましたが、私が高校時代には四千億円の費用で東京―大阪の新幹線ができ ました。多分、その経済効果は当然四千億どころじゃなくて、その後を含めれば何十兆という効果があったと思うんです。つまり、投資効果が非常に高いものと低いものがあるんですね。 一九八〇年代後半から投資効果が大変低くなりまして、いわゆる、何といいましょうか、一・五倍とか言っていたのがとうとう波及効果は一だなんて言い出すわけです。乗数効果が一ということは、 一兆円あれしたら五百分の一で、一兆円なら〇・二パーだと、十兆円なら二パーだと、これじゃ知恵を使う必要はないじゃないかと、金額だけじゃないかと。ですから、私は、これからは財政に全く頼ら ないと言っているんじゃないですよ、財政に過大に頼らないで景気を良くする道を考えるべきだと。例えば、端的に言えば、ソーラーパネルの全量買取り制なんというのはこれは制度です。 お金は要りません、財政はですよ。国民はお互いに負担することになりますが。それによってソーラーパネルがたくさん売れるということになれば、これは大きな効果です。 あるいは、エコポイントは多少お金が掛かっていますけれども、例えばエコポイントで一千億出して、その結果が一兆円売れたとすれば、一兆円生産が上がったとすれば、それは一千億の効果じゃなくて 一兆円の効果になるわけですから。そういう意味で、必ずしも金額が大きければより効果があって少なければより効果が少ないという考え方そのものが実は日本のこの十年間、二十年間の財政運営をねじ 曲げてきたと、こう思っていますので、そのことをあえて申し上げたわけです。 ○秋元司君 私も同じそれは思いでありまして、決して財政支出をすることがすべてじゃなくて、そして財政支出をすれば当然それは国民に将来的に負担を回していくわけでありますから、極力財政に 頼らない、民間でやるということ、これは目指していかなくちゃいけないわけであります。余り言いたくありませんけれども、小泉政権時代も実はこの官から民ということは相当進めてくるということの中で やってきたわけでありまして、しかしそれはなかなか、ちょうど景気が悪かったときにそれを急激に改革というものをやったから、最終的にそのケアというものが、改革によって負になってしまった、 またマイナスになってきた、そういった人たちをフォローできなかった、その引きずりを今日まで我々自民党が引きずってきちゃったから政権を明け渡す形になってしまったのかなということも、 今我々は改めて反省をしながら今日活動させていただいておりますけれども。いずれにしましても、財政に頼らない、そして当然民間で景気を回していき、そして経済を回していき活力を生み出していく、 そのために政府はできるだけのバックアップをする。それは規制緩和なのかもしれませんし、いろんな制度で支えるということにつながっていくんでありましょう。それは同じ同意見でありますけれども、 これは小泉政権のときにも議論したんですね。財政を当然使いたくないわけです。当時、小泉総理は三十兆の国債発行枠で抑えるということを明言して、経済対策、ぎりぎり、経済対策というか景気対策は ほとんどやりませんでしたけれども、それで政権運営したわけでありますが、それによって、本当に大きな、我が党もいろんな切磋琢磨の議論をしましたけれども、結果としていい成果が上がらなかった。 というのは、景気が落ち込んでいるときにそれをやってしまったからなんですよ。そういう話の中で、実は、頼もしいことに亀井金融担当大臣が、私は直接聞いていませんから分かりませんけれども、年明け 早々に補正予算を出す、その中には十兆だ二十兆だと、出さなくちゃいけないという、そういった発言あちらこちらで耳にしているんですけれども、財政と税制を扱う担当の大臣として、どういった御意見を お持ちなんですか。 ○国務大臣(菅直人君) 亀井大臣とはいろんな機会に意見交換をいたしております。そういう中で、亀井大臣がいろいろ、今委員が言われたような発言なり、それに近いことも言われていることもよく 承知をしております。先ほども申し上げましたように、私は足下の景気、経済状況に対して決して楽観はいたしておりません。確かに数字はやや好転しているところも一部ありますけれども、特に雇用状況が 非常に改善がまだ遅いわけですし、そういう点では、まだ足下の状況を楽観はしておりません。そういう意味で、先ほどから言っていますように、つながっていく景気に対してもプラスになるような政策は これからも続けていかなければならないと、こう思っております。ただ、その中で、今まさに申し上げているように、規模が大きければたくさんの効果があって、規模が小さければ効果が少ないという考え方を 私自身は取っておりません。やはり中身だと。特に今は、国債ですから簡単に言うと借金ですから、ここで一兆円借金するということは、将来使う一兆円は使えなくなる。少なくとも返すことが前提であれば そういうことなんです。ということは、時間差の問題として、将来使うものを前取りして使うわけです。ですから、もちろんリーマン・ショックのような、どうしてもここでこれ以上経済が落ち込むとそれこそ 大恐慌にでもなりかねないというときは、これは将来の使うことができるお金を前借りしてでも使わなきゃいけないという意味で、私たちも、先ほど申し上げているように一次補正に対して財政出動そのものを 否定したわけじゃないんです。ただ、ここから先、どこまでそのような緊急対策的な形でどんどんどんどん将来のものをこれ以上前借りしていいのか。それとも、ある程度はまだまだ前借り、それでも前借りせ ざるを得ないことはもうよく御承知だと思うんですね。来年度も、残念ながら、税収見通しなどを考えると、かなり大きな国債発行をせざるを得ない状況にある中で、しかしそれでも、どこまでぎりぎり、 それを抑えながら景気も下支えできるかというぎりぎりの判断を今常に迫られているわけでありまして、そういう意味合いでは、亀井大臣の物の考え方なりニュアンスと私のニュアンスが若干の差があるかも しれません。ここはしっかり閣内で議論をしていきたいと思っております。 ○秋元司君 いずれにしましても、大臣も所信で、いわゆる三Kの分野、雇用ですか、そして子育て、環境、あともう一つ何かおっしゃっていましたけれども、年金……(発言する者あり)景気ね、この分野を しっかりやっていくんだという話でございました。当然、選挙戦中、子育ても含めてマニフェストで高速道路無償化とかいろんなことを項目を掲げられて、このマニフェストというのは、鳩山総理もおっしゃって いましたけれども、国民との契約だという、そういった明言でこの選挙戦を戦い、まさに政権交代ということを勝ち取られたわけでありますけれども、我々は、選挙戦もそうでありますが、そんなにたくさん メニューを広げて本当に財源大丈夫なんですか、そういったことを常に言ってきたわけでありますけれども、その都度、菅大臣を始めとする民主党の皆さんからは、とにかく自民党が役人と癒着して無駄な事業 ばっかしやってきて、本当はスクラップしなくちゃいけないものをビルトインばっかししちゃったから硬直化しちゃったから駄目なんだと、我々がちゃんと予算を組み換えれば絶対できるんですという明言で 選挙戦を戦われたわけであって、今、仙谷大臣の下で刷新会議でいろいろと事業仕分をされているようでありますけれども、本当にマニフェストどおり、菅大臣、実行できると、そして国債についても、先ほども 御自分の御持論でおっしゃった、これは国債で発行して国民にツケを回さないんだという、そういったことを本当に実行できるんですか。 ○国務大臣(菅直人君) マニフェストで約束をしたものは工程表というものも付けていることは御承知のとおりであります。四年間の中で基本的に実現を目指すという形で、来年はその初年度に当たるわけです。 そういった点で、もちろん相当の苦労は率直なところいたしておりますけれども、少なくともそうした線に沿って四年間の間に実現を図っていきたい、こう考えております。 ○秋元司君 それは、確かに四年間という期間は任された話かもしれませんよ。でも、マニフェストでは必ずすぐ実行できる。そして、原口大臣も、これは質問じゃありませんけれども、特に暫定税率については、 非常に選挙前は明確に絶対できると言いながら、今マスコミから漏れ聞こえてくるところによると、今年はしようがないかなんていう話も出てくるなんていう話が出ているようでありまして、本当に国民との約束で あるマニフェスト、今でも菅大臣、絶対来年度実行できるという自信ありますか。 ○国務大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、初年度について工程表にもいろんな書き方がしてあります。例えば高速道路の無料化というのは一部実施という形で出ていますし、あるいは農業における戸別的 所得補償も制度設計をしながら実験的に実施すると。そういうことも含めて、ぎりぎり約束を守る形で来年度予算を作っていきたいと今最大限の努力をしているところです。 ○秋元司君 あそこまで選挙戦で言われて、そして今の立場にいらっしゃるんでしょうから、もし実行できなかったときには、私はしかるべき責任を取ってもらうべき話であろうと思います。それが国民との契約で あり約束なんじゃないかと思いますから、このことは改めて言及させていただきたいと思います。ちょっと話題変えますけれども、やっぱりこの厳しい景気の中で、先ほど私、冒頭に申し上げましたが、地域経済との 関連の中で中小企業対策、中小企業、零細対策、これを本当に早急にしないと、先ほど雇用の問題もおっしゃられましたけれども、本当今、中小企業、零細企業、苦しいさなかであります。我々自民党政権時代も とにかく中小企業を救うということで、融資もそうでありますし、融資だけじゃなくて、実はもう御案内のとおり、大企業と中小企業の関係、本当に下請として泣かされる面もあるし、もう一つは、特に流通の小さい 中小の小売とそして大手チェーンストアの関係では非常に価格の問題もいろいろに議論をされて、我々も前国会では独禁法を改正させてもらって、とにかく不当廉売と優先的地位の濫用等にはしっかり課徴金を課すと いうことを我々行ってまいりましたが、この中小企業、零細企業対策についてどのような戦略をお持ちですか。 ○国務大臣(菅直人君) 中小企業についての厳しい状況も、私たちもある意味では委員と認識をかなり共通にしているつもりであります。この問題については、今名前の出ました亀井金融担当大臣の方からも、 御承知のように、貸し渋り、貸しはがしをさせないための新しい法案も出され、今議論をいただいているところであります。また、これまでも、これは直接の景気刺激ということにつながる部分、つながらない部分あり ますが、中小企業などでなるべく失業者が出ないようにということで雇用調整助成金、これは前内閣からいろいろ手当てをされておりまして、これについてもやや、こういう状況が続いておりますので、条件緩和などを 検討して引き続き対応していきたいと思っております。加えて、中小企業に対する緊急保証、セーフティーネット貸付け等のそういった金融面でのセーフティーネットをかなり使われた部分が一部にありますので、 更に追加的な保証が必要な部分については対応していきたいと、このように考えています。 ○秋元司君 まさに今融資の分野でも、直接、今日は財金部会じゃありませんからあえて答弁を求めませんけれども、最終的にリスケ先までどう面倒を見るかということが一つのポイントであろうかと思いますので、 ここを内閣として是非、中小企業を当面救うという観点から、リスケ企業に対しても新しい資金をどう付けるか、ここをどう踏み込めるかが私は大きなポイントじゃないかなという気もしておりますから、これは頭の 片隅に入れておいていただきたいと思います。そして、まさにこの中小企業、零細企業を救う、そしてまた地域経済を活性化させるという意味で、私はちょっと仙谷大臣と規制の在り方について少し議論をさせていた だきたいと思うんです。確かに、規制を緩和する、財政を投入しない形で民間経済を活力を与える、そのためにはまさに規制緩和だということで、これは我々、政権時代にやらせてもらったわけでありますけれども、 しかし私は、行き過ぎた規制緩和というのはかえって地域を壊して、そしてかえって国内を混乱させて、その結果、地域の文化性だとかそういったものが失われてしまうんじゃないのかという気がずっとしてきたんです。 今現在、社会はどうなったかというと、いわゆる事後チェック型の社会になりました。要するに、参入は自由であります。これまでは日本は規制がびっちりあって、参入するときにもういろいろと役所にお伺い立てて、 どうなのか、許認可もらえるのかもらえないのかということを非常に議論されておりましたけれども、今は比較的どの分野についても非常に自由に参入できる、そして、もし市場でおかしなことをすれば、当然社会的 規制も含めて撤退してもらうという、これは事後チェック型の社会、これが今の現在の規制緩和をある程度されてきた社会の在り方じゃないかと思っているんです。しかし、残念ながら、この事後チェック型の社会に なっても、本当に大きな犯罪を犯せば、それは最終的に刑法で罰せられて社会的制裁を受けるということにつながりますけれども、経済行為というのはなかなか細かいところは見えないものでありまして、だからこそ 公正取引委員会が、一番最初に冒頭申し上げた不当廉売だとか優先的地位の濫用とか、法律を作りながらそういったものを防止するために一応公取が見張っている形になっていると思うんですけれども、残念ながら公取は、 公正取引委員会はそんなにスタッフがいるわけじゃありませんから、なかなかきめ細かいところに行かない。しかし、大手と中小企業の関係、この下請の関係、そしてまた大手大チェーンストアと中小の小売の関係と いうのは、非常に価格競争では厳しいことを強いられて、昔はゾーニングという形で地域規制もありましたけれども、距離基準というのもありましたけれども、今はそれはもう撤廃されて自由に参入される形になりました けれども、いま一度、私は、日本の地域、最近地域主権という言葉を原口大臣は使われているようでありますけれども、もっと細かい、この地域経済の中で生きているそういった企業をしっかりとした企業活動させるために、 ある程度の余裕を与えるために規制の在り方というのを今後見直す、このことも私は必要じゃないのかな。というのは、これまでの政府は経済活動については規制は行わないという取決めがあって、いかにどんなに時代が 変化しようとも、このことが決まっているがために、例えばタクシーの問題であるだとか町の酒屋さんの問題であるとか、事実上もう野方図になってきてしまった。ようやくタクシーについては少し議論し、また規制強化の 方向に行くような形になっていますけれども、しかし、あれ運用はまだこれからでございますから、まだ道半ばであるということもあって、その辺を含めて、規制担当大臣でありますけれども、これからある部分については 規制を強化しなくちゃいけない部分については、経済的規制も含めて議論をしていく私は必要性があると思うんですけれども、その辺、大臣、どのような御感想をお持ちですか。 ○国務大臣(仙谷由人君) 今、秋元委員のお話を伺っておりまして、半分ぐらいは首肯できるんでありますが、規制改革を行って、事後チェック型、事後審判型、事後救済型のシステムをつくっていくんだと、 その限りにおいてはもう私と全く同意見でございます。ただ、私は小泉改革を、小泉・竹中改革とでもいいましょうか、これをずっと拝見しておりまして、そして私は職業柄事後チェックという観点には非常に 興味と関心がございましたので、ヨーロッパ等々なども見ておりまして、これは事後チェックの仕組みを導入せずして、事前の保護と言われるような規制を外していったらこの世の中どうなるんだろうかと。 つまり、同時並行的に事後チェックの仕組みを作らなければ、これはもう勝手気まま、強い者勝ちに必ずなると、こういうふうに見ておりました。現に、先般の消費者庁設置法、消費者委員会の設置法ということで、 まさに、一部分でありますけれども、事後チェックの仕組みをそこで作ろうではないかという議論になってきたわけでありますが、しかし日本はほとんどこの事後チェックが有効に機能する仕組みが現時点でも作れ ていないと私は見ております。事後チェックの最大のものは裁判でありますが、ここにだれもかれもがアクセスして多大なエネルギーを使って、ここで事後的な救済を求めるということは時既に遅しと。そうすると、 泣き寝入りになると。先ほどの議論の中でも、取引規制をどう入れるかというのは、まさにこれを事後チェック的に入れるとすれば、おっしゃられるように、公正取引委員会が独占禁止法を有効に活用して 事後チェックを入れていかなければならない。とりわけ、多分問題意識は同じだと思いますが、大きいものが優越的な地位を利用して、あるいは濫用して不公正取引に及んできているというこの日本の実情、 これをどうやって適時適切なチェックを入れていき、押し付け販売や不当廉売で泣かされている中小零細企業の方に言わば支援の手を差し伸べていくのかという、このことをほとんど機能させずしてどんどんどんどん 事前規制を外していったら、こういうことになるのは当たり前であります。要するに、私の地元の町でもその傾向大変強いですけれども、東京でもよほど通勤客の乗降の多い駅前商店街以外は死屍累々、惨たんたる 状況に今商店街なっているんじゃないんでしょうか。そして、そこで行われていることは多分バーコードとお金だけが媒介で、何の会話もない商取引と称される物と貨幣の交換が行われておって、こんなことで コミュニティーが再生できるのかどうか、形成されるのか。つまり、肉屋のおっちゃん、おばちゃんと話をすること、八百屋さんでやること、そういう中でコミュニティーというのは生まれるんじゃないかと改めて 私は思っているところでございます。 ○秋元司君 いや、まさに大臣おっしゃるとおりでありまして、規制緩和というのは、本当にグローバル経済の中で活躍する大企業はこれはもう規制なんか要らなく、彼らは自分の力で競争するわけでありますから、 ここは本当に自由でいいんですけれども、国内内需、特に地域の中だけで商売をするところに大手資本が入ってはおしまいなんですよ。彼らはどんなことを頑張ったって、これは競争になりません。 今現在、昔、例えば建設会社でいえばスーパーゼネコンと言われているところは一億円以下の仕事は取らないと言っても、今どんどん一億円以下の仕事を取る。大手チェーンストア、スーパーでもそうでありますよ 。このことを是非私は、大臣、せっかく政権交代したんですから、この経済的規制をもうやらないという政府の発表、これちょっと変えていただいて、しっかり地域経済を守っていくんだという形での政権運営、 規制担当大臣の位置付けで私もあってもいいと思いますので、是非これ頑張っていただきたいと思います。いかがですか。 ○国務大臣(仙谷由人君) ただ、ここまで来ますと、何というんですか、直接の経済規制のための経済規制ということはやはり基本的にはあり得てはならないと思います。ただ、これ従業員の安全規制であるとか、 コミュニティー再生のための、こんな夜の夜中まで二十四時間やった方がいいのかとか、そういう営業の自由を許していいのかとか、自動販売機を二十四時間付けることが環境上あるいはエネルギー消費上いいのか とか、健康や環境やあるいは人々の生活の在り方からする規制というのは、私はこれから十二分に、国民がそういう我々の大事なものはバーコードとお金だけではないんだという、ここに時代の価値観が変わってく れば、そういう規制を掛けることは大いにあり得べしと思っております。 ○秋元司君 大分時間がなくなってまいりましたので、ここからちょっと駆け足で行きたいと思います。基本的に、経済全般のことを考えればやっぱり内需拡大というのが一番私は必要不可欠であると思っています。 その一環として、日本の人口を増やしていかなきゃいけないこともあって、少子化担当大臣として福島大臣がいらっしゃるわけなんですけれども、具体的に何を取り組むおつもりですか。 ○国務大臣(福島みずほ君) 少子化担当大臣としては、皆さんがやっぱり経済的支援とそれから保育所や学童クラブの支援をしてほしいという声がこれは圧倒的に多く、つい最近、一か月間、子育て支援、 子ども・子育てビジョンのための一か月間意見を募集しましたところ、やっぱり保育所、学童クラブがとても多くて、次、実は経済的支援でした。ですから、子ども手当の創設、やはり子供を応援していく、子育てを 応援していくと同時に保育所や学童クラブ、それからいつも言うんですが、不妊治療をされている方たちから私たちのことも忘れないでくださいとよく言われますので、不妊治療をしていらっしゃる方たちの支援の 拡充、こういうことをきちっとやっていきたいと、総合的なパッケージとしての子育て支援をしっかりやっていきたいと思っています。 ○秋元司君 その中で現政権が掲げている子供一人頭二万六千円支給するという話、これは本当に効果的だとお思いになるかどうかということが一つ、まずそのことをちょっとお願いします。 ○国務大臣(福島みずほ君) 今回はまず一万三千円で、その次から二万六千円と、まだ幾らにするか、細かい、どういう支給でというのは現在、御存じのとおり厚生労働省、少子化担当といろんなところで 今詰めを行っている、恐らく菅さんのところでしょうか、幾つかの省庁で協議を行っている段階です。私は、これはやはり日本の社会にとっていいことだと思っています。なぜなら、今までは子供に対する予算は、 子供は投票権を持っていないからではもちろんないと思いますが、〇・八一%だったんですね、GDP比の。これはやはり少ない。やはり未来をより切り開いていくために、コンクリートから人へともし言うとしたら、 人という中にはいろんな人がいて、とりわけ子供たちに貴重な税金を使うべきだと考えています。御存じ、いろんな国は子育て支援を経済的支援をすることで出生率が上がった国がたくさんあります。 もちろん私の立場は経済的支援だけでなく保育所や学童クラブも必要だという、もちろんその立場です。でも、社会の中でやはり子供を産み育てることに夢を持てない社会を私たちはつくっちゃいけないというふうに 思っておりまして、そのためにも全力でやはりコンクリートから人へ、とりわけ子供たちに貴重な財源を使おうと。それによって、私は正直言ってここ三年ぐらいが勝負だと思っているんですね、 ベビーブーマー世代の子供たちがもう四十歳近くなっておりまして、いや、子供を産み育てよという意味ではないんです。でも、今こそ政治が、子供を産んで育てる、若い人はお金がなくても子供を産んで育てる いい社会だよとやはり言いたいというふうに思っています。 ○秋元司君 よく分かりました。まさに私がその団塊の世代ジュニア世代でございまして、ようやく私も二人の子供に恵まれました。ありがとうございます。だから、まさに自分が今実感しているんですよ、 そのことを。ただ、私の感想で言いますと、やっぱり我々少し遅いんですね、先輩の皆さんたちが来られたより。というのは、大学を卒業し、また、言われたように大学院も卒業し、そして社会へ出て十年、 そういった時間を通しますと、なかなか子供を産む、育てるという環境になるまでは時間掛かるから、それが皆さんたちと比べると十年遅れてスタートしているんじゃないかと思いますが、 ようやく私の同級生も結婚し出しましたんで、まあこれからだと思いますから、それは大いに頑張っていってもらいたいと思いますし、ただ、私はあえて言うならば、二万六千円子供たちにお金を渡すという 名目でお金をばらまくんじゃなくて、さっきおっしゃられた施設を無償化することの方がより効果的じゃないかと思いますので、そのことは指摘をさせていただきたいと思います。ちょっと大分時間がなく なりましたけれども、今日は官房長官と原口大臣にお起しいただきましたから、ちょっと一括してしゃべらせてもらいますので。まず、内需拡大ということを考えたときに一つあるのは、私は外国人労働者の 活用というものを、これは単純労働者も含めてもう少し日本は間口を広げた方がいいんじゃないかと思っているんです。それは多分、福島大臣は大反対かもしれませんが、人の労働というのは、求人を欲しい ところになかなか人が行っていない、日本人が働いてくれないという現状があるわけです。ただ、経済的な行為を度外視しても、私は、そろそろ内なる国際化ということを考えれば、外国人労働者の積極活用と いうものを考えていただきたいと思うのが一点。そしてもう一つ、これは、ちょっと本当に時間がなくなっちゃったものですから、公務員改革についてなんですけど、これはあえて官房長官にお伺いしたいんですが、 今、公務員たたき、すごいですよ。みんな、何といいますか、官僚から政治主導と、言葉はいいんですけれども、何か公務員の皆さんが本当、世の中必要じゃないんじゃないかと言われているような雰囲気が あるぐらいでありますから。公務員に我々政治は何を求めなくちゃいけないのか、そして同時に、公務員の質の確保というものをどういうふうに考えているのか、このことを問わせていただいて、 最後、原口大臣には、地域主権ということを言われていますけれども、私は、この天下りの問題は国家公務員だけの問題じゃなくて、実は地方公務員の天下りというのもすごいんですね。このことを是非私は考えて もらいたいと思いますけれども、そのことについても、地域主権ということでこれから各県を強くするというのであれば、是非言及していただきたいと思います。以上、答弁だけいただきます。 ○国務大臣(平野博文君) 今議員が御質問に言われていた点が二点ございます。人口構造の問題というのは非常に、私は我が国にとっての最大の問題だと、このように思っています。その最大の問題の要因は、 一つは人口減少であります。一つは、構造的に少子高齢化という、この構造が今日本にいろんな問題、いろんな分野に影響を与えていると、こういうことでございます。端的に申し上げます。 少子化、こういうことでございますから、福島大臣、一生懸命その取組をいただいているところでございますが、究極のトレンドというこういうことで考えますと、やっぱり労働市場が非常に小さくなる。 加えて、人口が減少してまいりますから、国の活力が落ちてくると。こういうことからいたしますと、労働力を補っていくというこういう考え方でいけば、究極的には、私は外国人の労働というのは当然求めて いかなきゃならないという考え方に立ちます。しかしながら、現下の我が国の雇用状況が非常に厳しいと。こういう環境の中にあって、まずは我が国国内の労働問題、さらには雇用環境を整える上で、長期的な 中にその問題というものを対処していかなきゃならないと、このように考えているところでございます。二点目、続けてよろしゅうございますか。(発言する者あり)ああ、簡潔に。これはなかなか、 しゃべらないと真意が伝わらないところもあるものですから。二点目は、決して私どもは公務員をバッシングしているつもりはございません。やっぱり公務員の皆様方の本分に徹していただいて、 その優秀な力を十分に活用できる仕組み、その中に政治が主導していくんだと、政治家がしっかりと公務員の持っている力を活用する、こういうことに、原点に戻さなきゃならないと。こういうことで今公務員の 皆さんに頑張っていただく仕組みと人事評価制度をしっかり確立をしたいと、こういうことでございます。以上でございます。 ○国務大臣(原口一博君) 秋元委員、御質問いただいてありがとうございます。地域主権と地方の天下り、これとても大事なことですね。自らの決めたルールは自ら守るんですよ。私たちが目指している 地域主権というのは、自分の地域をつくるリーダーは自分で選びましょうと、自らの責任と自らの決定において地域をデザインしていきましょうと、こういうことでございます。したがって、今の地方公務員の 再就職についても、これはやはり、秋元委員がおっしゃるように地域の監視力、これとても大事です。今度の十二月には全国都道府県議長会の方から地方議会の議員の在り方についても御提言をいただくことに なっていますが、そういう地域との様々な協議を通して、しっかりとその地域の住民の皆さんの期待にこたえられる、そういう議会制度をつくっていく、あるいは地方自治法を変えていく。ちょうど十七日に 地域主権戦略会議というのを閣議決定しました。これ、地方分権については与野党ないと思います。いろんな御意見をいただいて、より良い地域を、活力に満ちた地域をつくっていきたいと思いますので、 よろしくお願いいたします。 ○秋元司君 時間ですから、終わります。